紅葉・もみじ ・ カエデ

秋も深まると、各地から紅葉の知らせが届きます。 日本の紅葉は、 世界に類を見ない美しさがあると言われています。 「紅葉」という文字は中国語に由来しますが、日本語では「こうよう」あるい「もみじ」と読みます。 「こうよう」は音読みですが、「もみじ」 は完全な当て読みと言えます。
「もみじ」の語源ですが、 上代(奈良時代以前)にベニバナから紅や黄の染料を「揉みだす」ことを「もみづ」と言い、草木が紅色に色づく様子に 「もみづ (紅葉づ)」 を当てはめていましたが、平安時代以降 「もみぢ→もみじ」 と変化したとの説が有力です。 なお、「もみじ」を表す漢字に「紅葉」が用いられていますが、 黄色く変色するものに対しては 「黄葉」も用いられています。
つい「もみじ」 と対になる言葉に 「かえで」 があります。 かえでの語源は「かへるで」 です。 葉の形が蛙の手に似ていることによるもので、 万葉集の中に見られます。 すなわち 「もみじ」 は葉の色から、「かえで」は葉の形から創られた言葉と言えるでしょう。
なお、植物の名を書く場合、 現在はカタカナで書くことになっています。 従って、 「紅葉」や 「もみじ」は草木の葉が赤や黄色に変化した状態を表していますが、 「モミジ」 と書けば植物の固有名詞の一部を表し (例:モミジガサ・モミジバフウ等)、 「カエデ」 はムクロジ科カエデ属の樹木 (例:イタヤカエデ・ウリカエデ等) を表すことになります。 「カエデ」は世界に130種ほど、 日本の自生種は27種 (その他に園芸種120種以上) あるそうです。
園芸界での基準は曖昧ですが、 習慣上 「モミジ(葉の裂け方が深い類)」と「カエデ(葉の裂け方が浅い類)」の2種類に区別しています。 ただし、 「モミジ」の名が付くものは「イロハモミジ・ヤマモミジ・オオモミジ」の3樹種のみです。 「イロハモミジ」は「イロハカエデ」とも言われ、 カエデ属の代表的地位を築いています。
「カエデ属」 の葉形は樹種によって様々ですが、 枝や葉の出方が見事な対生で実は特徴のあるよくか「竹とんぼ」 形の翼果で、秋には鮮やかな赤や黄色に色付くなどは共通した特徴です。


