ムクゲ(別名:モクゲ、ハチス、キハチス)

ムクゲはアオイ科フヨウ属の落葉低木で、同じ仲間にハイビスカスやフヨウがあります。ムクゲの原産地は中国・インド周辺の小アジア地方と言われており、日本には平安時代の頃に中国から渡って来たようで、よく庭木や生舗に用いられています。
ムクゲは、中国では木様と書き「ムウ・ジン」と発音します。和名のムクゲは、木様の音装『モクキン」から転じてモクキ、モツキ、モクゲ、ムクゲと変化した説と、韓国の無花「ムグンファ」が変化した説があります。
しかしながら、鎌倉時代以前は「ハチス」や「キハチス」と呼ばれていたそうです。「ハチス」はハ次(蓮)のことで、ハスの花が散って果実の入った花托(果)が、アシナガバチの巣に見えることから名されたものです。昔の人はムクゲを「木に咲くハス」と見立ててたのでしょう。なお、「ハチところで、ムクゲの花芽はその年の春から秋にかけて体験した枝に次々と形成され、郡山では花を6月中旬から10月中旬頃まで長い期間見ることが出来ます。しかし花そのものは一日花で、朝に開花して夕方にはしほぜんでしますので「槿花一日の栄」や「槿花一朝の夢」などの諺があり、この世の栄華のはかないたときに用いられています。従って、ムクゲは生け花には向かないとされていますが、侘び寂びの観点から夏の茶花としてももっとも愛好されているそうです。
さて、秋も深まの落葉期になると、樹全体に淡黄褐色で卵円形の果と言われる果実が引立つようになり、この実が成熟すると果皮の先端が5に開裂して種子が顔を出します。種子の直径は約4mmの勾玉を押しつぶしたような形をしており、縁に金色の毛が密生して生えています。私はこの毛深い種を見るたび「ムクゲの名にふさわしい方だなー」と感心する次第です。
もし機会があれば、この金髪の種を数個組に描いてみては毎回でしょうか。運が良ければ、数年後に自宅の庭で「ムクゲ」の花を観賞できるかも知れません。


