アセビ(アシビ、アセボ)

アセビは日本特産のツツジ科の常緑低木で、山形~宮城以西に分布しています。春先に白い可憐な花が咲くので、庭木や公園の緑化樹としてもよく用いられています。 郡山では、こおりやま文学の森の庭園、開成山公園の児童広場や久米正雄句碑の周辺で見ることが出来ます。
アセビの名前の由来は、この木の葉を食べた動物は「足が痺れ」た様な中毒症状を起こすことから「足」との説があります。また、この樹の実を口にすると下痢や腹痛を起こすことから「悪し実」が変化したとの説もあります。何れにせよ、和名のアセビは有毒植物であることから付けられたものと言えるでしょう。なおアセビの漢字表記は、牛や馬が食すると中毒を起こすことから、もっぱら「馬酔木」が用いられています。中国でも同一表記です。
アセビは古くから良く知られた樹木で、万葉集にはアセビを詠んだ歌が10首あり、「馬酔木」「馬酔」「安之婢」の文字を用いた歌が各三首、「安志哉」が一首で、何れも「アシビ」と発音したよう現在、アセビは欧米でも大変人気があり、アンドロメダという花に似ていることから「JapaneseAndromeda (日本のアンドロメダ)」の名で親しまれているようです。なお、「アンドロメダ」はギリシャ神話に出てくる超美人の王女ですが、 アンドロメダ星雲等で馴染み深い名前と思います。
英名の名付け親は、江戸中期にオランダ商館付医師として日本を訪れたスウェーデンの植物学者「ツンベルク」のようです。 彼は帰国の折、日本の植物約800種を持ち帰りましたが、1784年に『日本植物誌』の中でアセビを英名で紹介しています。
アセビは全ての部分に有毒成分を含んでいるので、口にするのは厳禁です。なお、私達の身近には「有毒植物」は少なくありません。これ等に対しては「排除することなく、正しく理解し、楽しいお付き合い」をして行きたいものです。


